タイ証券取引所（SET）に上場しているタイ企業のBangkok Bankについて解説します。
筆者自身もタイの3つの銀行（カシコン銀行、バンコク銀行、SCB）、証券会社の口座（Krungthai XSpring Securities）を開設し、直接タイバーツでタイ株にも投資しており、この記事は筆者自身が投資する上で知っておきたい情報をまとめたものになります。
新興国株は、日本やアメリカなどの先進国と比べて経済成長率が高い国が多いと特徴があり、今後大きな利益を生んでくれると期待しています。
タイは他のASEAN諸国と比べて人口ボーナスは今後期待できず、GDP成長率も他の新興国ほど期待できないかもしれません
しかし、ASEANのちょうど真ん中に位置しているという地理的利点、また他国が実施していない政策を積極的に採用するなど今後も他ASEAN諸国の成長と共に成長していくと考えています。
この記事が今後期待される投資先としての参考となれば幸いです。
Bangkok Bank概要
Bangkok Bankはタイの最大の銀行で、1944年に設立されました。
Bangkok Bankはタイ国内だけでなく、海外にもネットワークを持ち、世界中の顧客に金融サービスを提供しています。
Bangkok Bankは、銀行業務、信託サービス、証券取引、保険、資産管理などのサービスを提供しています。
創業年と創業者
創業年: 1944年
創業者: クン・アポン・プラサート
ホームページのURL
歴史について
Bangkok Bankは1944年に創設されたタイの最大のバンクです。
企業価値としてはカシコン銀行の方が上ですが、顧客数はバンコク銀行が上となっています。
Bangkok銀行は、タイの主要な金融機関として、銀行業務、資本市場、貸付業務、保険業務など、さまざまな金融サービスを提供してきました。
市場シェア
Bangkok Bankはタイの最大の銀行で、全体の銀行市場のシェア約25％を占めています。
競合会社との競合分野について
Bangkok Bankの競合会社として、タイ国内ではKasikornbank、Siam Commercial Bank、Krung Thai Bankなどが挙げられます。
競合分野としては、銀行業務全般、信用カードサービス、インターネットバンキングサービスなどが挙げられます。
競合との優位性
Bangkok Bankは、業界をリードするサービスと技術を提供しているため、競合他社と比較して優位性があります。
特に歴史が長く、顧客数も多いことから信頼性という点で他企業よりも高いとも言えます。
タイ在住の外国人、在タイ日本人の間でも有名な銀行と言えるでしょう。
また、バンコク銀行は旅行者でも支店によっては未だに口座開設を受け付けてくれます。
他銀行では現状在住者でなければ難しいですが、旅行者でも利用できる点は良い点と言えるかもしれません。
筆者もバンコク銀行の口座を持っており、タイバーツの資金を預けています。
正直なところ、カシコン銀行と比べるとアプリ、ATMの使い易さは劣りますが、信頼性については高いと考えています。
現在の株価
ティッカーシンボル
BKK
財務状況
評価損益率
EVはカシコン銀行に次いでタイの銀行で2位となっています。
PER,PSR,PCFRは他銀行と比べて平均的です。直近3年でも大きな変化は起きていません。
PBRに関しては他銀行よりも低い、年度によっては2倍ほど低い数値となっています。
| EV(企業価値） | PER | PSR | PCFR | PBR | |
| 2022 | 682.70B | 9.64 | 1.51 | – | 0.56 |
| 2021 | 145.88B | 8.75 | 1.31 | 1.93 | 0.47 |
| 2020 | 259.11B | 13.17 | 1.38 | 3.34 | 0.50 |
収益率
ROA,ROEは他銀行と比べて、平均的です。直近3年でも大きな変更はありません。
営業利益、当期純利益については他銀行と比べて若干低い数字となっています。
ただし、直近三年で営業利益率と当期純利益率の数値は上がってきている為、稼ぎやすい体質に変わってきているといえるかもしれません。
| ROA | ROE | 営業利益率 | 当期純利益率 | |
| 2022 | 0.67 | 5.87 | 18.77 | 15.65 |
| 2021 | 0.65 | 5.63 | 18.33 | 14.99 |
| 2020 | 0.49 | 3.92 | 12.72 | 10.49 |
配当状況
配当利回り、配当性向に関しては同規模程度のSCBよりは低いですが、カシコン銀行よりは高い数値となっています。
| 一株当たり配当金 | 配当利回り | 配当性向 | |
| 2021 | 3.50 | 2.88 | 25.20 |
| 2020 | 2.50 | 2.11 | 27.78 |
| 2019 | 7.00 | 4.38 | 37.31 |
投資先として魅力的かどうか
筆者は個人的にバンコク銀行の口座を利用しており、特に大きな問題もないことから長期投資で配当を貰う戦略をとっています。
SCB,カシコン銀行と比べて積極性に欠ける銀行であると個人的に考えています。
アプリもATMもサービスもSCB,カシコンには劣ると実際に使っていて感じますが、その反面信頼性は高いともいえるかもしれませんので、好みの問題になるかもしれません。
SCBやカシコン銀行はデジタルプラットフォームや仮想通貨などの新しいサービスに積極的な投資を行っていますが、バンコク銀行はこれら新しい分野への投資を積極的には行っていない為、筆者自身のタイの銀行株の持ち株比率はカシコン、SCBと比較して低めに設定して投資しています。
他の関連株、投資先情報
カシコン銀行について
SCB銀行について
TMB銀行について
