Coinloanはヨーロッパを拠点としている仮想通貨レンディングサービス会社です。
筆者も利用しているサービス会社の一つで、多くの資産を置いています。
なぜCoinloanに多くの資産を置いているのか、実際に使用している観点からメリット、デメリットを記載していきたいと思います。
CoinLoanの概要
コインローンは2017年に設立されたレンディングサービスを提供している会社です。
現在エストニア金融庁の下でライセンス付与されて運営されています
(ライセンス番号はFVR000111, FRK000091, FFA000241)
同じくヨーロッパを拠点にしているレンディング会社といえばYouhodlerが有名です。
Youhodler、CoinloanともにBlockFiと比較すると知名度は低いですが、新興らしくどちらのサービスも金利を高く設定しており差別化を図っています。
今回紹介するコインローンではインスタントローンを提供し、暗号通貨、ステーブルコイン、および法定通貨に最大12.3%の利息を提供しています。
また、Coinloanでは法定通貨にも金利を与えている点が他のレンディングサービスにはない特徴です。
Coinloanのホームページは下記。
CoinLoanの設立者は二人ともにロシア人で Alex Faliushin と Max Sapelovです。
彼らの経歴は、Linkedinで確認できます。リンクトインに経歴を載せているのは好感がもてます。
モバイルアプリもリリースされていて、携帯のアプリでCoinloan上の資産を管理することが可能です。AndroidとiOS両方をサポートしています。
コインローンのサービス
Coinloanでは主に下記3つのサービスを提供しています。
順に紹介していきます。
- 金利サービス
- ローンサービス
- スワップサービス
1.Coinloanの金利サービス
Coinloanの利息サービスとは、Coinloanの利息口座に資金を預けることで金利を受け取ることができるサービスです。
1.コインローン金利サービスの特徴
- 資金がロックされることはなく、いつでも資金を引き出すことが可能。
- 利息は預金した同じ通貨で払い出し。
- 利息は毎日14:00UTCに入金される。
- 複利は、月の初日の15:00UTCに入金される。(毎日金利が払いだされ、自動複利は月一回入金)
- 預けた資金は、担保付きローンの資金として使用される。
- CLTというコインローン独自のトークンを使用すると2%のCLTステーキング報酬を含めることも可能。
Coinloanの利息口座の注意点としては、預けた資金を利息口座に移す必要がある為、Coinloanのウォレットに送金しその後利息口座に移す必要があります。
利息を得るには、預けるだけでなく1ステップ必要になるので注意が必要です。
また、Coinloanでの金利サービスは法定通貨を預け入れることでも金利サービスを受けることが出来るます。
これは、Coinloanの特徴的な部分と言えるでしょう。
金利を得られるサービスを提供している法定通貨は、EUR(ユーロ),GBP(イギリスポンド),RUB(ロシアルーブル)の3種類です。
金利はいづれもAPY 10.3%です。
筆者は、EURとGBPで金利を受けています。
RUB(ロシアルーブル)にも対応しているのが面白いですね。
ルーブルに対応しているレンディングサービス会社は他にありません。Coinloanの特徴の一つだと思います。
CoinloanのCEOがロシア人であることからルーブルにも対応しているのだと思います。
なお、法定通貨で利息を得られるサービスですが、厳密にいうと、他の金利サービスでも競合のNEXOが法定通貨に対して金利サービスを提供しています。
しかし、NEXOよりも多くの法定通貨に対応しており、且つ金利もCoinloanの方が高いのです。
2.CoinLoanのローン機能
Colinloanのローン機能とは、暗号通貨、ステーブルコイン、および法定通貨のローンを提供するサービスです。
ローンは担保さえ満たせば、即座に融資が承認されます。
ローンを申請する前に、KYC検証を完了する必要がありますが、重要なのは担保資産だけなので、事務処理や信用履歴のチェックは必要ありません。
LTV比率は、20%、35%、50%及び70%から選択することができます。
LTV比率が低いほど、安全です。
担保はカストディアンに安全に保管され、金利は、LTV比率に応じて、4.95%から11.95%まで変動します。
最短の貸付期間は1ヶ月、最長は3年です。
最小融資額は、資産によって異なり、無制限のローンを取ることができます。
使用した機関の分だけ利息を支払うことで、より早くローンを返済することもできます。
なお、ローンを受け取った際と同じ暗号通貨でローンを返済することは必須ではありません。異なる仮想通貨で返済することもできるのです。
また、罰金やリスクはありません。
支払いスケジュールに応じて通知やメールが届くサポート機能も用意されています。
また、LTVが維持できなくなった場合、ローンの返済を完了するために担保の一部を清算する機能もあります。
ローンサービスを利用する場合は、LTVの設定とLTVの維持に気を付けましょう。
ボラティリティが高い仮想通貨を担保にした場合は、市場の価格をよく注意し、LTVの設定値を維持するように努めることが重要です。
なお、筆者はローンサービスを使用していません。
3.CoinLoanのスワップ機能
Coinloan上で他の仮想通貨へ交換が可能なサービスがトレード機能です。
Coinloanへの法定通貨の入金も可能で、法定通貨を使ったトレードも出来ます。
次の4つのいづれかの法定通貨の入金が可能です。
- SWIFT(全世界で利用可能)
- SEPA(ユーロおよびユーロ圏の市民向け)
- VisaとMasterCard(全世界で利用可能)
- AdvCash(米国を除く世界中で利用可能)
また、下記、一部の国で米ドル送金もサポートしています。
なお、レンディングサービス会社上での交換サービスは他の多くのレンディングサービス会社も提供しています。
どこも販売所扱いで手数料を多く取られる仕組みなので余程の事がない限り使用することはお勧めできません。
交換したくなったらBinanceなどに送り取引所でトレードすることをおすすめします。
筆者もCoinloanでスワップサービスを使用したことはありません。
CoinLoanのCLTトークン
CoinLoanでは、ネイティブトークンであるCLTコインがあります。
総供給量は22,000,000 CLTでERC20トークンで発行されています。
CLTの主な機能は、コインローンのプラットフォーム料金を支払うことです。また、ローン利用時の借り入れと手数料の料金をカバーすることもできます。。
借り手がCLTを担保として使用する場合、プラットフォーム手数料は発生せず、借り手にはローンの利息のみが請求されます。
CLTを担保とした場合、80%のLTVでローンを組むことが可能です。
他の暗号資産を担保として使用する場合、LTVは70%で、CLTを担保とした時よりも低いLTVが設定されています。
なお、CLTトークンは現時点でBittrex, Uniswap, HitBTC 、Hotbit の4つの取引所で取引が可能です。
Bittrexが一番取引量があり、売買するならBittrexがお薦めだと言えます。DexならUniswapが良いでしょう。
CoinLoanのセキュリティ
Coinloanでは、資金の大部分をコールドウォレットのマルチシグニチャウォレットにて保管しています。
すべての引き出しは手動で処理されているとしています。
これにより、コインローンからの出金の際は遅延が発生する可能性がありますが、セキュリティは向上する仕組みを採用しているので仕方ないと言えるでしょう。
すべてのトランザクションは、オフラインデバイスでオフラインで署名されます。
マルチシグの仕組みを使用しており、Coinloanの秘密鍵を管理する複数の人が署名することで送金を可能としm佐生。
そして、CoinLoanによって実行されるすべての操作は、Cryptocurrency Security Standard(CCSS)に準拠しています。
また、すべてのコールドウォレット資産はBitGoに保管されています。
BitGoは、業界最大手のカストディサービスを提供している会社です。
また、ロイズバンクから1億ドルの保険がかけられています。
いったいどれくらいの割合をコールドウォレットで管理しているか定かではないですが、資産の大半をコールドウォレットで管理と公表しており、全ての出金を手動で行っている為、セキュリティレベルはかなり高いと言えそうです。
セキュリティレベル、保険どちらも世界最高レベルのサービスを提供している会社と言えるでしょう。
CoinLoanのカスタマーサポート
コインローンではカスタマーサポートとして、Webサイト上でのオンラインチャットから、メール(support@coinloan.ioおよびcorporate@coinloan.io)またTelegramで問い合わせする事が可能です。
Twitterでアカウントも運営されており、頻繁にツイートされています。
フォロワー数は1万以上おり、多くのユーザがいることもツイッター上からもわかるかと思います。
また、他レンディング会社にはない点として、電話窓口も用意されています。
日本人が電話で問い合わせする事は、なかなか無いとは思いますが、ヨーロッパや英語圏の人にはうれしいサービスかもしれません。
CoinLoanレビュー:長所と短所
最後にCoinloanの長所と短所をまとめておきます。
長所 | 短所 |
他のレンディングサービスと比較して、高金利 | BlockFiなどと比較して有名ではない為、信頼性が欠けるかもしれない
|
法定通貨で金利を得ることが可能 | BlockFiなどの大手よりは金利が高いが、同じ新興のYouhodlerやValudと比べると金利がやや低い |
他のレンディングサービスと比較して、高いLTV比率 | |
アプリが使いやすい |
Coinloanの一番の特徴は法定通貨で高い金利を受けることが出来る点だと思います。
CoinLoanまとめ
- ヨーロッパでライセンス付与されたレンディングサービス
- 仮想通貨、ステーブルコイン、法定通貨で毎日最大年利12.3%のAPYで運用可能
- ロックインなし、柔軟な返済スケジュール、信用履歴チェックなしなどの独自の機能を備えたローンを提供。
- 仮想資産を売買および交換可能。また、SWIFT、SEPA、Visa、MasterCard、AdvCashを介した法定通貨の送金もサポート。
- ネイティブトークンCLTでAPYを増加可能。
- AndroidとiOSのアプリがあり、携帯でCoinloan上の資産が管理可能。
CoinLoanをお薦めできるユーザ
既に他のレンディングサービスを使用していて、金利に不満だったり、資産を分散化させたいユーザに適したレンディングサービスだと思います。
私自身も他のレンディングサービスと併せて使用しています。
取引所、レンディングサービスを使用する際は、決して一か所にすべてを置くのではなく分散して資金を置くのが鉄則だと思います。
他のレンディングサービスより金利が良い為、多くの資産を置いており、
私は仮想通貨ではなく、法定通貨をかなりの金額置いて金利を得て運用しています。
法定通貨で金利を得たいと考えているユーザには良い会社と言えるのではないでしょうか。