アプリのUI,UXが最高なHodlnautの仮想通貨レンディングサービスについて

資産運用

シンガポールを拠点にビジネス展開しているHodlnautについて紹介します。

仮想通貨のレンディングサービスを提供するビジネスはここ数年世界でも始まったばかりのビジネスで新しい分野です。

その中でも、今回紹介するHodlnautは2019年設立の特に新しい会社です。

出来たばかりの新しい会社ではありますが、金利の高さ、アプリの使いやすさ、シンガポール規制当局にライセンス付与されているなどの点から近年多くのユーザが利用しているレンディングプラットフォームでもあります。

筆者も資金を置いてHodlnautで資産運用しています。

実際にHodlnautを使用している筆者から見たメリット、デメリットなどを記載していきたいと思います。

Hodlnautの概要

Hodlnautは、2019年に設立されたシンガポールを拠点とする会社です。

Hodlnautポリシーで禁止されている国以外なら、世界中で利用できます。

社名のHodlnautですが、少し変わった社名です。

Hodlは暗号通貨界隈では割と知られたスラングで、Holdから派生した言葉です。

仮想通貨はボラティリティが激しく、時に80%くらいの暴落も起こります。

そういう時にみんな揃ってDiamond Handsの絵を使ってHodl!!という言葉を使います。

HODLはHold On for Dear Lifeから頭文字で、相場の変動に関係なく力いっぱい仮想通貨を握りしめる、絶対に手放さないという意味が込められています。

仮想通貨の熱狂的なユーザが作った言葉です。

このHodlが社名に使われているのです。

同じレンディング会社のYouhodlerも社名にHodlを使っていることで知られています。

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HodlNautの”Naut”の意味は「宇宙飛行士」をモチーフにしているようです。

よって、社名のHodlnautの意味は仮想通貨をHodlして、月に行く宇宙飛行士というような意味を込めて作られた社名なのだと思います。

なかなか面白い凝った社名です。

Hodlnautでは、レンディングサービスを提供しており、Hodlを推奨しているわけですから、理にかなったネーミングだなと思います。

そして、Hodlnautでは現在5,000人を超えるユーザーがおり、彼らの管理下にある資産で約2億5000万ドルあると公表しています。

5000人の顧客はレンディング会社としては、非常に少ないです。

ただし、預かり資産は2億5000万ドルもあることから、機関投資家もしくは大口投資家が主な顧客なのだと思います。

Hodlnautは、シンガポールのスタートアップアクセラレーターでベンチャーキャピタリスト企業であるAntlerとのシード前の資金調達ラウンドから約100,000ドルの資金を調達しています。

https://www.antler.co/blog/founders-series-juntao-zhu-co-founder–ceo-of-hodlnaut

同じレンディング会社のBlockFiは過去に5億ドルを超えた資金調達を完了しており、大手のレンディング会社と比較すると資金調達の規模は決して大きくはないです。

しかし、Hodlnautは、レンディングに必要な資金が大幅に少なくなっただけで、BlockFiなどの大手と同じようなサービスを同レベルで提供できるビジネスモデルに絞り込んだ戦略を取っているようで多くの資金を必要としていないと公表しています。

ICOでトークン発行で資金調達していないこと、限られた資金で運営しようとしているところに個人的には好感が持てます。

Hodlnautチーム

Hodlnautは、CEOJUNTAO ZHUとCTOサイモン・リー。の二人によって設立されました。

この二人は、機関投資家向けの仮想通貨取引所であるCypherForgeを設立していたことで知られています。

CEOのZhuは、スイスのウェルスマネジメント会社CreditSuisseでアナリストおよび開発者として3年以上を経験。

CTOのリーは3年以上エンジニアリング管理の経験があります。

2人のFounderは、ソフトウェア開発、財務、エンジニアリングで合計9年の経験を持っており、創業者二人ともエンジニア出身であることがわかります。

後述しますが、Hodlnautのモバイルアプリは非常に使いやすいのです。

視覚的にもわかりやすく、私が使っている他のレンディング会社と比較しても使いやすさはトップレベルだと思います。

エンジニア出身の二人がHodlnautの共同創業者のため、システムのUI,UXに気を使っている結果が表れているのではないかと個人的に考えています。

エンジニアが経営陣にいるという事は好感が持てます。

なお、Hodlnautのチームについては、下記より確認できます。

Business Analystには日本人のMizuki Saitoさんが参画しています。

404 You're Lost - Hodlnaut

Hodlnaut金利サービス

Hodlnautのメインのビジネスは、金利サービスです。

利息を得るための預り金の最低金額はなく、いくらからでも利息を得ることが出来ます。

HodlnautのAPYは下記のとおりです。 

  • BTCで7.46%のAPY
  • ETHで7.46%のAPY
  • ステーブルコインで12.73%のAPY

金利は下記Hodlnautのホームページからも確認可能です。

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BTC,ETH,ステーブルコイン全てにおいて業界トップレベルの高APYを提供しています。

他のレンディングサービス会社との差別化のために、高APYを提供しているのでしょう。

利息サービスで使える仮想通貨

Hodlnautは、BTC、ETH、DAI、USDC、USDT、およびWBTCの6つの仮想通貨をサポートしています。

サポートするアセットの数は他の暗号通貨アカウントよりも少ないです。

これは他のレンディングサービスと比較して、デメリットと言えるでしょう。

ただし、Hodlnautは最小残高の制限なしで、他よりも高いAPYを提供しています。

BTC,ETH,USDCの金利は業界トップレベルの金利を提供しています。

「最近、Hodlnautでは、WBTCのサポートを追加しました。ユーザーは、トークンスワップ機能を使用してビットコインをラップおよびアンラップすることもできます」

「私たちはBNBとDOGEもHodlnautに追加するというアイデアを試しましたが、ピアツーピアのフラットオンランプやモバイルアプリのリリースなどの他の機能のリリースに焦点を合わせているため、まだ何も計画されていません」とCEOのJuntaoZhu氏は述べています。

CEOの言葉からも分かる通り、今後、よりも多くのコインが追加されることが予想されます。

今後に期待をしていますが、私は今のままでも満足しています。

なぜなら、BTC,ETH,ステーブルに既に対応しているからです。

HodlnautでDOGEやSHIBなどが追加されても、memeコインをHodlする気にはなりません。

人によって差があるかと思いますが、あまりにボラティリティが高いコインで金利サービスを受けるのは預けていた資産額よりも暴落するリスクがある為、個人的にはおすすめできません。

私と同じように、DOGEやSHIBをBTCやETHのようにHodlできる人は少ないと思います。

よって私は今のサービスのままでも満足しています。

トークンスワップ

Hodlnautでは金利を得るだけでなく、Hodlnaut上でトークンをスワップすることも可能です。

これがHodlnautのトークンスワップ機能です。

私自身は使用したことがないですが、おそらく他レンディングサービスと同じように隠れた販売手数料が取られると思います。

どうしても使用しなければならない場合を除き、レンディングサービス会社上でのスワップはおすすめしません。

Hodlnautのビジネスモデル

Hodlnautのビジネスモデルですが、他のほとんどのレンディングサービスと同様に、預けた資産を担保として使用して、企業債権者にローンを提供しています。

そして、ユーザーに支払う利息と借り手に融資した分の利息の差額で稼ぐモデルとなっています。

Hodlnautが他ローンサービスと異なるのは、個人に貸付はしておらず、機関投資家向けのみにローンサービスを提供しているのです。

Hodlnautではローンサービスが個人は利用できません。個人投資家は預けて金利を得るのみです。

「融資を受けるには、非常に厳しい資本要件があります」

「いずれにせよ、私たちは誰に貸すかを非常に厳選しています。クレジットスコアの高い企業にのみ貸し出し、オンボーディングプロセスでこれを確認します。通常、ローンのローントゥバリュー(LTV)比率は70%以下です。」とHodlnautのCEOはローンサービスについてコメントしています。

個人に貸すよりも厳選した企業に貸し付けた方が預けている我々のような資産を預けているユーザとしても安心できる点と言えるでしょう。

Hodlnautレビュー:セキュリティ

Hodlnautの主なカストディアンはFireblocksです。

FireblocksはBitGoやLedgerとならぶ業界大手の会社で、資産の安全性を確保するためにさまざまな方法を採用しているデジタル資産管理ソリューションとして有名です。

Fireblocksは、オフラインのコールドストレージと保険付きのホットウォレットを組み合わせて資産を守っており、次世代の秘密鍵セキュリティシステムであるMPC-CMPとハードウェア分離テクノロジーであるSGXを利用しています。

これにより多層化したセキュリティを提供している仕組みとしています。

Hodlnaut Selects Fireblocks to Secure Assets with Next-Generation MPC Security
Hodlnaut blockchain-based crypto lending company chooses Fireblocks for its multi-layer security technology. Sign up with Hodlnaut crypto interest account today...

実は、私は一度HodlnautにBTCのウォレットアドレスの規格とセキュリティについて問い合わせをしたことがあります。

なぜ問い合わせしたかというと、実はHodlnautのBTCアドレスは1から始まるレガシーアドレスなのです。

”1から始まるアドレス”は、秘密鍵による署名が一つのみ必要な古いタイプのアドレスの規格なのです。

たいてい取引所やレンディングサービス会社は”3から始まるアドレス”(秘密鍵が複数必要な規格)を使用していますが、Hodlnautは1からだったのです。

セキュリティ的に大丈夫かと心配になったので、問い合わせしたのです。

その時に下記内容がHodlnautから返ってきました。

この返信からも、MPCとHSMの技術を使っている為、レガシーアドレス(1から始まるアドレス)でもマルチシグ(3から始まるアドレス)と同じ機能を持っているので問題ないと回答が来ました。

セキュリティレベルは非常に高いと言えるでしょう。

また、ユーザ個人でも引き出しを行う前に2FAを設定する必要があります。

これにより、アカウントを安全に保ち、不正な引き出しを防ぐことができます。

Hodlnautは、業界最先端の暗号化およびその他の安全規制を使用して、プラットフォーム上の資産と情報を確実に保護しています。

新興の企業だからと言って、セキュリティ対策は甘くなくしっかりしています。

Hodlnautの保険サービス

Hodlnautはシンガポールを拠点としています。

よって、暗号通貨の利息口座のデジタル資産にはFDICや日本の預金口座保護のような保険がかけられていません。

よって、ハッキングされた場合、最悪の場合は預けていた資産をすべて失うリスクがあります。

ただし、Hodlnautは、このリスクを軽減するためにいくつかの対策を講じています。

Hodlnautは、ヨーロッパの会社Nexus Mutualとのパートナーシップを通じて、暗号通貨の保険を購入するオプションを提供しています。

Nexusを使用したHodlnaut保険は、現在2,200万ドルに設定されています。

現時点でも預け入れ資産が250億円ほどあるので保険の補償額としては、決して大きくないです。

またどこまでカバーされるかも明確にされていません。

なお、Hodlnautのユーザが増え、預けられた資産が増えるにつれて成長する(保険額が大きくなる)と予想しているようです。

よって今後保険額が増額することが予想されます。

これはどのレンディングサービスにも言えることですが、保険はお守り程度に考えておいた方が良いです。

また、Hodlnautは、シンガポール金融管理局によって承認されているシンガポールフィンテック協会によって認定されています。

保険やセキュリティレベルについては最新の対策を取っており、これからも取り続けていくと思われます。

Hodlnautのモバイルアプリ

現在、HodlnautではWebアプリおよびiOSのモバイルアプリが使用できます。

このiOSのモバイルアプリが非常に使いやすいのです。

また金利は秒コンマ間隔で追加されて表示されるUIをしているため、見る度に利息が増えていっているのを確認することが出来ます。

これがなかなか面白いUIだなと思います。他にはないUIです。

モバイルアプリが使いやすい、UI,UXが優れているのは私からして非常に安心感があります。技術力が高い証拠でもあります。

ただ、HTMLを張り付けたようなモバイルアプリを提供しているレンディングサービス会社もありますが、Hodlnautはしっかりしたアプリを提供しています。

また、カスタマーサポートも迅速です。

まだユーザが多くないこともあるかもしれませんが、私が問い合わせたときの対応は早かったです。

Hodlnautのアプリとカスタマーサポートのレベルは非常に高いと評価しています。

Hodlnautの全体レビュー

Hodlnautは、シンガポールに拠点を置くまだまだ小さいスタートアップ会社です。

同じ業界のBlockFiやCrypto.comと比較すると規模は小さすぎると思われても仕方ないでしょう。

しかし、Hodlnautは、これからますます競争が激化すると思われるレンディング業界の中でも、質の高いモバイルアプリ、高APYという点でかなり競争力のある製品を提供していると思います。

また、BlockFiなどの大手だろうが、Hodlnautのようなスタートアップだろうが、リスクに大差ないと思っています。

どんなに対策をしていてもハッキングされるときはハッキングされてしまうでしょう。

上記の点を踏まえると、シンガポールという金融大国の地で規制され、サービスも優れているHodlnautを使用するというのも一つの選択肢だと思っています。

私自身はBlockFiやCrypto.com、また新興のYouhodlerやCoinloanよりは、資金は置いていないですが、Hodlnautにも分散投資としてそれなりの資金を置いて運用しています。

私のHodlnautの評価は下記の通りで、好感できるレンディング会社だと思っています。

  • 高APY
  • セキュリティ&保険対策が大手に負けず、しっかりされている
  • モバイルアプリが使いやすい
  • カスタマーサポートのレベルが高い

なお、業界屈指の高金利を提供しているCoinloanについては下記を参照ください。

https://0xbrokers.com/coinloan/

また、Hodlnautはシンガポールでビジネス展開しているレンディング会社ですが、同じシンガポールで仮想通貨ビジネスを展開している取引所としては、Zipmexがおすすめの仮想通貨取引所です。

Hodlnautには劣りますが、利息を稼ぐことが出来ます。

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Hodlnautの長所と短所

最後に長所と短所をまとめておきます。

長所 短所
BlockFi,Nexoと比べて金利が高い(高APY) 2019年設立の小さなスタートアップ会社であり、他大手より信用力、財務状況は弱い
セキュリティレベルは世界標準のFireblocksを使用
モバイルアプリのUI,UXが高い
カスタマーサポートのレベルが高い

Hodlnautをおススメできるユーザ

  • すでに他のレンディング会社を使用しており、分散投資として利用を検討している投資家
  • 高APYで運用したいと考えている投資家

レンディングサービスの利用は分散投資が基本です。

色々なレンディング会社に預けることで、万が一ハッキングなどの被害にあった場合も全ての資産を無くすことなく、リスクを分散させることが出来ます。

リスクを分散させたいと考えているユーザに高APYを提供しているHodlnautはおススメと言えるかもしれません。

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