インドネシアの仮想通貨取引所の特徴とおすすめ資産運用方法について

資産運用

インドネシアは人口2.7億人を擁する中国、インド、アメリカに次ぐ人口が世界で4番目に多い国である。

人口が多く、安定した経済成長を遂げているため、インドネシアの仮想通貨市場も経済と同様に成長していくことが予想されている。

最近、Binanceがインドネシアに取引所を開設して進出を予定しているというニュースが流れて話題にもなった。

Binance自体もインドネシアの仮想通貨市場のポテンシャルの高さを感じているのだろう。

Binance Weighs Crypto Venture With Richest Indonesian Family
Binance Holdings Ltd. is in talks with Indonesia’s richest family, the Hartonos, and a state-owned telecom operator to set up a cryptocurrency trading exchange,...

筆者は2016年からインドネシアの仮想通貨取引所を利用して、トレードを行っている。

インドネシアの仮想通貨市場を数年間見てきた筆者の経験をふまえ、インドネシアの仮想通貨市場について記載してみたい。

インドネシアの仮想通貨事情(規制と税制)

まずは、インドネシアの仮想通貨の規制と税制について記載したい。

法律・規制について

インドネシアでは仮想通貨の取引は合法とされている。

支払い手段として、モノと仮想通貨をトレードすることは出来ず、決済として仮想通貨を利用する事は禁止されている。

インドネシアのお店などで何か商品を仮想通貨で買うことは出来ないということである。

しかし、仮想通貨を商品(コモディティ)として、インドネシアルピアとトレードすることは許可されているのだ。

これは同じ東南アジアのタイも似たような法律を規定している。

タイも仮想通貨とモノのトレードは禁止されている。

しかし、タイに関しては、ライセンスを付与された取引所やブローカーが間に入ることによって、決済も実現させている。

仮想通貨→タイバーツ→モノへ交換する形を取り法定通貨のトレードを仮想通貨とモノの間に挟むことによって、仮想通貨とモノの決済サービスを提供しているのだ。

タイの仮想通貨規制については下記記事に詳細を記載してある。興味があれば参考にしてもらいたい。

タイの仮想通貨取引所の特徴とおすすめの取引・資産運用方法の紹介
タイは仮想通貨の規制が整備されており、仮想通貨に対してフレンドリーな国として知られている。 日本とは異なり、DogeやSHIBなどのMemeコイン、SOLやAVAXなどの新興スマートコントラクトコインもタイではローカル通貨のタイバーツ...

そして、トレード出来る仮想通貨だが、インドネシアの商品先物取引・監督機関であるBAPPEBTIは、インドネシアでトレード出来る仮想通貨を規定しており、かなりのコインがトレード可能と規定されているのだ。

現在までに229もの仮想通貨が承認されている状況である。

そして、仮想通貨トレードを提供する取引所はAMLやCFT対策に準拠するよう定められている。

ライセンス制などはなく、取引所はこの規定を守れば営業が許される。

これは、ライセンス制を取っている日本やタイとは大きく異なる点だろう。

似たような国でいえば韓国である。

韓国もライセンス制度がなく、事業体が規制を満たせば営業できる形を取っているため、韓国と似たような規制の状況であるといえるだろう。

仮想通貨トレードに対する税制

現時点でインドネシアでの仮想通貨トレードに対して、しっかりした税制は定まっていない。

キャピタルゲインに対して、課税されていない。

見方によっては無税ともいえる。

ただし、税制は今後規定される予定であると一部報道もされてきている。

Indonesia considers plan to tax trade in cryptocurrencies
Indonesia is considering a plan to tax the trading of cryptocurrencies after a surge in popularity among local investors, a tax official said on Tuesday.

日本やタイでは既に税金が定まっているが、インドネシアではまだ明確になっていない所は遅れていると言えるかもしれない。

なお、韓国も現在仮想通貨トレードに対する税金が定まっておらず無課税の状態となっている。

ライセンス制ではないこと、仮想通貨の税金については現在定まっていないことは韓国と全く同じ状況なのである。

インドネシアの仮想通貨事情は、韓国の仮想通貨事情と非常に似た状況といっても過言ではないかもしれない。

インドネシア各仮想通貨取引所の特徴

次にインドネシアの仮想通貨取引所について順に紹介していきたい。

Indodax

Indodaxは、2014年設立の最も古くから営業しているインドネシアの取引所である。

顧客は500万人以上いて、インドネシアのマーケットを独占しているトップの取引所として知られている。

BTCやETHの主要仮想通貨に加え、そのほかにも数多くのアルトコインを上場しており、他の取引所とは数倍から数十倍くらいの取引量の差がありダントツトップに君臨しているのだ。

Indodaxの取引所の特徴は、インドネシアで流動性が最も高く、そしてスプレッドが非常に狭い。

インドネシアで仮想通貨トレードをするなら、まずここでアカウントを作るべきといえる取引所だ。

筆者も2016年から利用しており、アカウントは日本人ならインドネシア在住でなくても開設可能である。ただし、銀行口座がない場合、インドネシアルピアの引き出しができない。

またKYCのレベルを上げなければ引き出しの上限が厳しく設定されているため、インドネシアに在住している人に特化しているといえる。

Toko Crypto

TokoCryptoは2017年に設立されたインドネシアの2番目に大きな取引所である。

Binanceと戦略的パートナー契約を結んでおり、BinanceのシステムであるBinance Cloudの取引所システムを導入していることで知られている

TokoCryptoの特徴的な点は、3つある。

1.BIDR(Binance Indonesia Rupiah)というインドネシアルピアのステーブルコインの取引が出来る事

2.TKOという独自トークンを発行し、保有することで特典を提供している

3.キャンペーンを頻繁に行っている

TokoCryptoは、2021年にSafePalやBinanceとキャンペーン共同で実施していたので知っている日本人も多いのではないだろうか。

TokoCryptoのツイッターアカウントはフォロワー数30万人以上おり、15万フォロワーのIndodaxより2倍ほど多い。

なお、Twitterのフォロワー数が多いのも、以前フォローすることを条件としたキャンペーンを実施していたからで、実際の取引所のユーザはIndodaxの方がはるかに多いことは認識しておいた方が良いだろう。

なお、TokoCryptoのデメリットといえる点についても記載したい。

TokoCryptoのAPIの品質は非常に悪い。

おかしな値をよく吐き出しており、また取引高が取れない形になっている。

APIドキュメントの記述も分かりづらく技術的に少し心配になってしまう取引所でもある。

システムトレードを行わない人であれば関係ないかもしれないが、TokoCryptoのAPIは、今後改善を期待したい点である。

Zipmex

Zipmexは2018年に設立された取引所だ。

インドネシア以外にもタイ、シンガポール、オーストラリアで営業している。

AlphaPointという世界的に有名なブローカーシステムのホワイトラベルを使用しており、取引所のシステムとしては、Indodaxよりも上と言えるだろう。(Indodaxはおそらく自社開発されたシステムを利用している)

Zipmexの特徴は、預けておくだけで利息が得られるサービスを提供していることだ。

筆者もかなり多くの資金を置いて運用している。

Zipmexの詳細については、下記記事にまとめてあるので参考にしてもらいたい。

仮想通貨取引所トップのAPYを提供するZipmexのレンディングサービスについて
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Upbit Indonesia

Upbitインドネシアは韓国の大手Upbitが海外展開するグローバルブランドの一つだ。

他にUpbitグローバルの支社として、UpbitシンガポールとUpbitタイランドの2社がある。

Upbitの韓国本体はアジアでトップの取引高を誇る。

日本のBitFlyerやCoincheckよりも高い取引高を持っていると言えばその大きさがわかるのではないだろうか。

韓国のUpbitはたしかに凄いのだが、海外ブランドのUpbitグローバルは各国で失敗している状況である。

ほとんどお客さんがいない状態で、スプレッドが広くて、取引高も全くと言ってよいほどない状態となってしまっている。

韓国の流動性を持って来れておらず、二つの国を合わせているのにスプレッドが広すぎてまるで使いものにならない状態なのである。(なお、UpbitインドネシアはUpbitシンガポールと完全に同じ板を提供している)

現状インドネシアで営業しているが、あえて口座開設する必要はないといえる。

Huobi Indonesia

Huobiインドネシアは、世界的大手のHuobiが展開するインドネシアの取引所だ。

ここは今までに紹介した取引所の中で一番お客さんがいない。

Huobiインドネシアという名前でありながら、インドネシアルピアペアも提供しておらず、USDTペアしか存在していない。

インドネシアという名前がついているので、念のため紹介したが、あえて利用する必要はないといえるだろう。筆者も利用したことがない。

インドネシアでのおすすめの仮想通貨運用方法

次にインドネシアで仮想通貨トレードをする上でおすすめの運用方法を紹介したい。

トレードをするならIndodax一択

 

まず、インドネシアで仮想通貨トレードするならIndodax一択だといって差し支えないだろう。

ここがインドネシアのマーケットシェアを独占しており、流動性が最も高い。

スプレッドも日本のBitbankのように非常に狭くなっており、短期トレードにも向いている。

取引高は、同じ東南アジアのBitkubよりも少ないが、インドネシアではダントツである。

短期売買、Botトレード、送金のためのトレードなど、ありとあらゆるインドネシアルピアを使った仮想通貨トレードをするなら、Indodaxを使っておけばまず間違いないといえる。

金利サービスを受けるなら、Zipmex

Indodaxにないサービスとして利用できるのがZipmexだ。

Zipmexでは利息サービスを提供しているので、頻繁にトレードしない人であれば、IndodaxよりもZipmexに預けておく方が利息を得られる分、得策だろう。

Zipmexでは、CustodianにBitGoを利用しているためセキュリティのレベルも高いので、長期で取引所に置いておくのが不安という過度な心配も無用である。

頻繁にトレードせずに利息を得たい人はZipmexが適している取引所と言えるだろう。

TKOやBIDRなど特定のコインを買いたいならTokoCrypto

もし、TKOやインドネシアのステーブルコイン等のIndodaxにない仮想通貨の売買をしたいのであればTokoCryptoがおすすめだ。

また、もしIndodaxがハッキングなどに遭ってしまった場合の保険として2番手のTokoCryptoのアカウントは解説しておいても損はないといえる。

キャンペーンも頻繁に行っているため、ユーザ獲得に必死になっている点は筆者も好感を持っている。

Indodaxと競争出来るような取引所になって貰えれば、インドネシアの仮想通貨市場ももっと面白くなるのではないかと考えている。

最後に

インドネシアは、まだ仮想通貨の税制が決定されておらず、不明確な部分が多い。

しかし、今後税制が整えば、このデメリットも解消されるだろう。

今後Binanceも参入し、競争が激化し、各社のサービスも向上していくことが期待される。

今後もインドネシアの仮想通貨市場に期待していきたい。

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