東南アジアでビジネス展開している仮想通貨取引所のZipmexについて記載します。
Zipmexは取引所でありながら、高金利のレンディングサービスを提供しています。
著者自身もZipmexを使用しており、資産の中で一番の資金を置いている取引所です。
私が一番信頼している取引所と言っても良いかもしれません。
Zipmexの概要
Zipmexは、2018年にマルクス・リム、 Akalarp Yimwilaiの2人が設立した仮想通貨取引所です。
Zipmexは私個人としては、かなりおすすめの仮想通貨取引所であり、レンディングサービスを提供している会社です。
現在、タイ、インドネシア、シンガポール、オーストラリアで仮想通貨取引所を運営しています。
主に東南アジアとオーストラリアの4か国で取引所を運営していますが、その中でも特出して取引高が高いのがZipmex Thailandです。
タイではタイ証券委員会(SEC)より仮想通貨取引所、ブローカーのライセンスを付与されて運営されています。
タイ証券取引委員会のWebサイトでもZipmexが取引所、ブローカーのライセンスを取得していることが確認できます。
ビットコイン、イーサリアムなどの主要仮想通貨からステーブルコインや新興のコインなどが取引でき、タイの仮想通貨業界では一番のBitkubに次ぐ2位のシェアを誇る取引所です。
そして、Zipmexのシステムは世界最高レベルのAlpha Pointのホワイトラベルを使用しています。
また、カストディサービスはこちらも世界最高レベルのBitGoと提携しています。
システム、セキュリティだけを見たら世界最高レベルの取引所と言えるでしょう。
Zipmexの仮想通貨取引所
Zipmexの取引所ですが、世界的なブローカーと組んでいるため、高い流動性が特徴です。
タイの仮想通貨取引所と言えばBitkubと思うかもしれませんが、Bitkubは自前でシステムを用意しており、以前システムトラブルによりタイSECより警告を受けた経緯があります。
Bitkubは、未だに異常なAPIを出したり、40x系エラーが出ており、お世辞にもシステムが優れているとは言えません。
ZipmexのAlphaPointのホワイトラベルと比較するとシステムとしては見劣りし、システム自体ではBitkubよりもZipmexの方が上と言えるでしょう。
また、BitkubはタイSECよりブローカーライセンスを取得していないため、ブローカー業を行う事は出来ないのですが、Zipmexはブローカーライセンスを取得している為、タイ国内のトレーダーのみならず世界から流動性を提供しています。
システムは最高級のホワイトラベルを使用し、ブローカーライセンスも取得し他の取引所と比較して優位に立つために、一番努力しているといえる取引所だと思います。
高い流動性から、大口などのOTC取引にも適した取引所だと思います。
ユーザーに高度な投資機能と安全性の高いプロトコルを提供し、機関投資家やトレーダーの取引プロセスをスムーズにしていると言えるでしょう。
Zipmexがタイで強い理由
現在4か国で取引所運営されていますが、タイのZipmexが圧倒的なシェアを誇っています。
なぜ、タイで強いのか大きな理由は二つあると思います。
1.大手銀行から出資を受けている
Zipmexはタイの大手銀行であるKrungsri(アユタヤ銀行)から出資を受けています。
Krungsi銀行は、タイにおいて約70年の歴史を有し、タイで第5位の資産規模を誇る総合商業銀行です
大手銀行から出資を受けている事がタイで大きくサポートされている一つの理由だと思います。
2.タイ財界の超大物の娘が経営陣として参加
また、ZipmexのCMO(Chief Marketing Officer)にはProud Limpongpanという方が経営陣として参画されています。
この方自身も凄い経歴を持った方なのですが、実は、この方のお父さんはSathit Limpongpanという方でタイ財界の超大物なのです。
Sathit氏はタイ財務省のPermanent Secretary、タイ証券株式(SET)の会長を務めたこともあります。
近年ではブロックチェーンや仮想通貨関連のイベントにも出席され登壇されています。
これらのイベントに登壇されているのも娘さんが仮想通貨ビジネスに参画している影響が強いと思います。
タイは仮想通貨にフレンドリーではありますが、やはりまだまだ仮想通貨に対しては投機のイメージが強いです。
規制当局のタイ証券委員会(SEC)さえも、仮想通貨には裏付けするものがないので投機の筋だと未だに考えています。
このような状況のため、財界の大物がZipmexにいるということが凄いこと、タイの仮想通貨界隈において心強いことだと思うのです。実際ZipmexのYoutubeなどでも父親の姿を見ることが出来ます。
タイでビジネスをするうえでコネクションは非常に重要です。
実際Zipmexでは金利サービスを提供しているのですが、これは証券にあたるかもしれない、かなりきわどいサービスでもあります。
BitkubやBitazzaなどほかの取引所が出来ないのはおそらく証券性が高い為だと思います。他の取引所であればSECから刺されるかもしれません。
グレーな部分であるのですが、Zipmexは金利サービスを提供しているのです。これも財界に強いコネクションがあるためと思われます
仮想通貨というまだ新しい分野においてはコネクションは非常に重要で、財界の大物がバックにいるZipmexがタイで成長している要因の大きな一つとなっていると個人的に思うのです。
ZMTトークン(Zipmex Token)
Zipmexでは取引所トークンであるZipmexトークン(ZMT)をリリースしています。
タイ、インドネシア、シンガポール、オーストラリアのZipmexおよびBitfinex, Uniswap (V3)で取引可能です。
ZMTは、ERC-20トークンで、主にZipmexエコシステム内で使用されるように設計されています。
ZMTの保有者は、Zipmexプラットフォームで取引する際に取引手数料を削減できます。BinanceのBNBトークンなどに似た取引所の手数料削減機能です。
Zipmexに預けている仮想通貨の収益率をZMTの所有率に合わせて増加させることもできます。これはBNBなどにはない機能ですね。
ZMTは、今後自社サービスであるZipPayというサービスを使用し、タイ国内での支払いにも対応するとアナウンスしています。
また、ZMTの所有者は、タイ国内の小売店舗などでQRコードを使用してZMTで支払いを行い、支払いごとにキャッシュバックとリベートを受け取ることができるとしています。
Zipmexエコシステムには合計2億ZMTあり、総供給量の38%はコミュニティ開発に使用され、15%は個人販売に使用、22%はZipmexチームに使用されるとしています。
残りの5%と20%は、それぞれZipmexの初期アドバイザーなどに割り当てられるようです。
トークンの総供給量には上限がありますが、トークンのエコシステムとユースケースが拡大し続けるため、ZMTの需要は継続的に増加すると予想されます。
ZMTは発売から4年間で徐々に市場に投入されるため、ZipmexチームがZMTの需要と供給を管理しています。
Zipmexのシステム
前述したようにZipmexは世界最高レベルのAlphaPointのホワイトラベルシステムを使用しています。
システムは世界最高峰のものを使用しているのです。
また、携帯アプリもリリースされており、iOSユーザーとAndroidユーザー向けのアプリがあります。
携帯アプリでは、デジタル通貨と法定通貨を即座に取引しながら、よりスムーズで高速なエクスペリエンスをユーザーに提供しています。
Zipmex取引所が提供するダッシュボードは他取引所と同じように操作が簡単で、チャート表示機能では「Tradingview」を使用しています。
Tradingviewは、トレーダーが損失を最小限に抑えながら利益を最大化するのに役立つさまざまな高度な取引ツールとインジケーターを提供しています。
いろいろな分析ツールを合わせて使用することが出来ます。
市場の状況を分析しながらトレンドラインを描画し、複数のインジケーターを追加し、パターンをグラフ化して完璧なタイミングで取引を行うための、膨大な数の時間枠とツールが提供されていると言えるでしょう。
Zipmexのシステムの大きな欠点
Zipmexのシステムで1点のみ大きな欠点があります。
それは、ZipmexではAPIが提供されていません。
Alphapointのホワイトラベルを使用しているので、API提供は難しくないはずです。
同じくAlphapointのホワイトラベルを使用している競合のBitazzaはAPIを提供していますが、Zipmexは未だに実装されていません。
現時点でなぜ提供されていないかは定かではないです。
一度私自身もサポートに問い合わせましたが、今は実装していないということでした。
おそらくサーバーに負荷がかかる、コストが増すといった理由があるのかもしれません。
Botトレードなどをしない限り、大きな欠点とは言えないかもしれませんが、システムトレードをする人にとっては大きな欠点と言えるでしょう。
現在ZipmexタイではAPIドキュメントを記載できる人材を募集している為、おそらく現在準備中だと思われます。
今後APIが展開されれば、この欠点はなくなるかと思いますが、現段階で使用できないため、注意事項として記載しました。
Zipmexウォレット
仮想通貨の取引、取引所の利用選択を行う上でその取引所のセキュリティレベルを考えることは非常に重要です。
Zipmexでは、カストディサービスに世界最高レベルのBitGoを使用しています。
BitGoのコラボレーションにより、プラットフォームは非常に安全だと言えると思います。
BitGoのシステムは、セキュリティアクセスに関して最高水準を誇っています。
BitGoがカストディサービスを行っている為、ハッカーや自社の社員がコールドウォレットをハッキングすることもほぼできないとも考えられます。
BitGoがカストディアンのため、セキュリティレベルも非常に高いと言えるでしょう。
Zipmexカスタマーサポート
取引所を使用するうえでカスタマーサポートのレベルも重要です。
どれくらいユーザサポートに対してコストをかけているか?
質の高いサービスを提供しているかを見ることでその取引所の本気度を見ることが出来ると思っています。
2017年の後発ながら、バイナンスが暗号通貨の世界で一位を取ったのはカスタマーサポートが非常に優れていたのも大きな理由だと思います。
CZもTwitterで先陣を切ってユーザの資産は安全だ(Funds are SAFU)と発言したり、いつも顧客のことを考えて行動するように努めていた部分もユーザを獲得した大きな原因になったと思います。
カスタマーサポートのレスポンスが早かったりするとトラブルが起きていたとしても安心できます。バイナンスは非常にカスタマーサポートも迅速でした。
私は仮想通貨取引所を使う際に非常にカスタマーサポートの部分を重要視しています。
さて、少し話がずれましたが、Zipmexのカスタマーサポートですが、私としては、レベルが高いと思っています。
他のタイの仮想通貨取引所と比べて、レスポンスが早いです。
サイトのChat機能から問い合わせが出来、即レスポンスが来ます。
FAQも充実しており、まずはFAQで自分の問い合わせしたい内容を確認することもできます。内容も日々アップデートされており、おろそかにされていません。
メールでも問い合わせ可能で、support.global@Zipmex.comあてに24時間年中無休でご利用いただけます。サポートツールはZendeskを使用しており、チケット管理されています。
Zendeskは世界標準のカスタマーサポートツールです。
Zipmexの金利サービス
Zipmexではタイおよびインドネシアなど他の仮想通貨取引所にはないサービスを提供しています。
それが金利サービスです。
仮想通貨を預けておくだけで利息が貰えるサービスを提供しているのです。
タイではBitkubが圧倒的なマーケットシェアを取っていますが、私は基本的にはZipmexに資金を置いています。
なぜなら、置いておくだけで金利が貰えるからです。Bitkubおよび他の取引所にはない機能です。
金利の高さは日本の取引所の金利サービスよりかなり高く設定されています。
レンディングサービスを主なサービスとしているBlockFiやCrypto.comなどと同じような金利の高さでサービスを提供しています。
取引所ビジネスをメインで行っているにもかかわらずこの金利の高さは凄いと思います。
Zipmexの金利サービスでは下記2つのサービスを提供しています。
- Zipup
- ZipLock
Zipup
ZipupとはZipmexの取引所に仮想通貨を預けておくだけで金利が貰えるサービスの総称です。
ロック期間などなく、預けた金額に合わせて毎日金利が払いだされます。
いつでも引き出しやトレード可能で、手数料なども取られません。
Ziplock
Ziplockは資金をロックし、受け取れるAPYを上げることが出来るサービスです。
Zipupと同様毎日金利が払いだされます。
また、ZMTを指定量保持していればAPYを上げることも可能です。
金利面では世界のレンディングサービスと比較すると普通の金利です。業界トップクラスの金利を誇るYouhodlerよりも数パーセント低い感じでしょうか。
Coinloanと比較しても金利は見劣りします。
金利は決して高くはないですが、取引所としてしっかりと運営されており、使用されているシステム、ウォレットは世界最高レベルです。
また、取引所が提供するレンディングサービスの金利としては世界トップレベルだと思います。
Binance,Bybit,FTXもレンディングサービスを提供していますが、Zipmexより金利が引くです。
またタイでは規制当局からライセンスを付与され、厳しい基準を満たしながら取引所運営をされています。
こういった部分からYouhodlerやCoinloanまたは業界大手のBlockFiやNexoよりも信頼できる会社なのではないかと思っています。
私は香港だけでなく、タイにも拠点があるため、Zipmexには多くの資金を置いています。
Zipmexのサービス料金
次に手数料を見ていきたいと思います。
取引手数料も非常に重要な要素になります。
Zipmexは、個人投資家または機関投資家によるさまざまな取引アクションに基づいた手数料体系を持っています。
一般的な取引手数料
売買取引には一律0.2%の手数料がかかります。
入金手数料
- 暗号通貨:無料
- フィアット通貨:USD – 25USD、SGD – 0.3%、AUD – 1%(最大$ 3)
出金手数料
- 暗号通貨
コイン/トークン | 出金手数料 |
---|---|
ビットコイン(BTC) | 0.0005 BTC |
イーサリアム(ETH) | 0.02 ETH |
ライトコイン(LTC) | 0.025LTC |
リップル(XRP) | 5 XRP |
ビットコインキャッシュ(BCH) | 0.005 BCH |
テザー(USDT) | 19 USDT |
USDコイン(USDC) | 19 USDC |
ChainLink(LINK) | 0.5リンク |
C8 plus(C8P) | 15 C8P |
Xbullion(ゴールド) | 0.3ゴールド |
Enjin(ENJ) | 24 ENJ |
Omise Go(OMG) | 3 OMG |
Yearn.Finance(YFI) | 0.00045 YFI |
Maker(MKR) | 0.007 MKR |
Swipe(SXP) | 7 SXP |
Zipmexトークン(ZMT) | 0 ZMT |
Compound(COMP) | 0.062 COMP |
Sand Token(SAND) | 120サンド |
ステラルーメン(XLM) | 0.02 XLM |
- 法定通貨
通貨 | 出金手数料 |
---|---|
オーストラリアドル | 無料 |
シンガポールドル | 0.3%SGD |
米ドル | 25米ドル |
インドネシアルピア | 0.2%IDR |
サービス料金、手数料については都度アップデートされるので最新情報は下記Zipmexのサイトを参照ください。
Zipmexレビュー:長所と短所
長所 | 短所 |
取引所システムは世界標準のAlphaPointのホワイトラベルを使用 | APIが使用できないため、システムトレードが出来ない |
ブローカーライセンスを取得しており、仮想通貨を売買するために世界レベルの価格体、流動性を提供。 | |
カストディサービスはBitGoで、世界レベルのセキュリティ。 | |
カスタマーサポートはZendeskを使用し、すばやい対応。 | |
Zipmexの独自トークンZMTを使用することによって、収益が増加。 | |
Zipmexはタイの大手銀行から出資されている。また財界の大物がサポートしている。 |
世界レベルのシステム、ウォレットを使用している点からも私は信頼できる取引所だと考えています。
Zipmexおススメできるユーザ
Zipmexは、タイ、シンガポール、インドネシア、オーストラリアでビジネス展開しており、各国で金融ライセンスを取得し、運営されているので安心できます。
これらの国に居住している人はアカウントを開設して仮想通貨を預けることによって利息を得るのが良いのではないでしょうか。