約1兆円の顧客預り資産‼BlockFiの仮想通貨レンディングサービスのレビュー

資産運用

BlockFiは仮想通貨レンディング業界最大手として有名です。

日本人も利用可能のサービスを提供しており、筆者自身もサービス立ち上げ当初から使用しています。

仮想通貨のレンディングサービスといえばこの会社の名前が必ずと言ってよいほど挙がってきますので名前を知っている人も多いはずです。

今回、仮想通貨の貸付レンディング業界で世界トップの企業であるBlockFiについて、筆者が実際に利用している観点からメリット、デメリットなどを紹介したいと思います。

BlockFiという会社について

BlockFi(読み方:ブロックファイ)は、2017年にZac Priceによって、アメリカ ニュージャージー州で設立された仮想通貨の貸付レンディング会社です。

現在、100万人以上の個人投資家および350もの機関投資家が10B $(日本円で1兆円)をBlockFi上で運用しています。

2021年6月には、5億ドルものシリーズEでの大型資金提供を受け、今後ナスダックでの株式上場を目指しているとも言われているクリプト業界の大手ベンチャーです。

そして、2021年9月30日の時点で、BlockFiは約91億ドル、日本円にして約1兆円の顧客資産を運用していると公表しています。

BlockFiは、世界を代表するレンディングサービスを提供する会社なのです。

米国に拠点を置き、規制されている会社


アメリカは米証券取引委員会(SEC)の規制が強いため、アメリカ本国に本社を置いて仮想通貨のサービスを提供している会社は少ないです。

そんな厳しい規制の中BlockFiは、米国に拠点を置く数少ないレンディング会社の1つであります。

アメリカに拠点を置いて、米SECの規制を受けながらサービスを提供しているという点がBlockFiの大きな特徴かと思います。

ユーザから見るとしっかりと規制されているというのは投資者保護の観点から安心できると考えています。

また、BlockFiが使用しているカストディアンであるジェミニは、ニューヨーク州金融サービス局によって規制されています。

BlockFiは、今までに資金調達のためにICO(投資家向けオファリング)またはユーティリティトークンを発行していません。

資金調達は全てVCなどによる投資機関から調達を実施しています。

そして、貸付レンディングビジネスのみを通して、利益を上げることによって安定した金利を支払い続けています。

なお、アメリカで事業をしているレンディング会社は他にNexoやCelsius Networkなどがあります。

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Nexo、Celsiusどちらも独自トークンを発行していますが、BlockFiはICOでトークン発行をしていません。

ICOをせず、名だたるVCから資金調達をしていることは好感が持てます。

BlockFiの投資家


BlockFiでは、著名な投資家、VCが投資していることでも知られています。

アメリカのトップの仮想通貨取引所であるCoinbaseのVCであるCoinbaseVentures、Geminiのウィンクルボス兄弟のVCであるWinklevoss Capital、Valar Ventures、Morgan Creek Capital Managementなど、名だたる投資ファンドから出資を受けています。

BlockFiが期待される会社であることがVCやBlockFiへのシード投資家からも見て取れます。

また、BlockFi自身も大きな投資をしており、グレースケールが提供するビットコイン投資信託であるGBTCの現物を24万BTCほど購入し大口保有者となっています。

BlockFi Boosted Grayscale Bitcoin Trust Holdings by 11.9M Shares, Now Holds .7B GBTC
The disclosure comes as BlockFi prepares to launch a competitor bitcoin trust product.

BlockFiのサービス


BlockFiでは、アメリカのみならず世界中の個人や機関投資家向けにサービスを提供しています。

BlockFiの主なサービスは以下の4つです。

  1. レンディングサービス
  2. ローンサービス
  3. トレードサービス
  4. リワードクレジットカード

1.レンディングサービス


BlockFiの利息口座(インタレストアカウント)を使用すると、預けた仮想通貨に対して、3%から8.6%の金利を獲得できます。

手数料や最低残高要件はありません。

金利は通貨の種類によって異なり、市場価値によって変動します。

利息は毎日発生し、毎月アカウントに追加され複利で運用が可能です。

利息支払いフレックスオプションというサービスを利用すると、利息が支払われる通貨を選択できます。

例えば、USDTを預けてUSDCで利息を受け取るというようなことが可能なのです。

私も金利が高いUSDTを預けて、USDCを受け取るという運用をしていました。

また、個人アカウントのみならず、法人対応もしており、ビジネスアカウントまたは企業アカウントを設定することもできます。

なお、法人アカウントは、個人の利息口座と同様に利息を得ることが可能ですが、法人口座開設には個人口座よりも多くの書類と多くのKYC(法人の実質支配者等の確認)が必要になります。

BlockFiで利息サービスできる仮想通貨の種類


BlockFiは、ビットコインとイーサリアムを含む人気のある時価総額上位の主要仮想通貨を利息サービスとして利用できます。
また、BlockFiのカストディアンとしてサポートしているGemini USDを含む多くのステーブルコインに対応しています。

仮想通貨
  • ビットコイン(BTC)
  • リンク(LINK)
  • イーサリアム(ETH)
  • ライトコイン(LTC)
  • Paxosスタンダード(PAX)
  • PAXゴールド(PAXG)
ステーブルコイン
  • USDコイン(USDC)
  • Geminiドル(GUSD)
  • Tether(USDT)
  • Binance USD(BUSD)

対応しているコインは他のレンディング会社と比較しても少ないです。

他のレンディング会社は都度対応コインなどが市場のニーズに合わせて追加されますが、BlockFiは対応コインを増やしたりする機会はほぼないです。

同じ大手のCrypto.comなどは対応するコインを市場のニーズに合わせて順次対応しています。

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これをデメリットと取るか、信頼できるコインのみ対応していて安心できるためメリットと取るかは人それぞれだと思います。

私はBlockFiは預かり資産規模が大きすぎるため、仕方ないと判断しています。

なお、GUSDは他のレンディング会社にはなく、BlockFiならではの対応ステーブルコインだと思います。

BlockFiレンディングサービスの金利

金利は市場の動向に合わせて良く変動されます。

上がることもあれば下がることもあります。

特にBTCやETHは改悪されることが多いです。

ツイッターでもBlockFiの金利率が改悪されたと嘆くツイートをよく目にしました。実際資産を預けているユーザからしたら残念なことではあります。

しかし、私個人としては、ユーザや預かり資産が多いので仕方ない部分でもあり、市場のニーズ、需要に合わせて都度更新されている点は好感を持っています。

BlockFiの金利は、月単位で頻繁に金利を更新しています。

最新の金利は下記のBlockFiホームページより参照ください。

https://blockfi.com/rates/

2.借入サービス

BlockFiでは仮想通貨を担保にローンを組むことが出来ます。

仮想通貨を資産として保有しているけれど売りたくない、でも、現金を必要とする時などに利用することを想定しているビジネスモデルです。

BlockFiローンを使用して、モノを購入する際の資金を調達したり、借金を借り換えたり、家の頭金を支払ったりすることも可能なのです。

BlockFiでの仮想通貨を担保にしたローンを使用すると、4.5%という低い金利で担保とした仮想通貨に対して米ドルで資金を借りることができます。

銀行などから借りるよりも割安と言えるでしょう。

また、ビットコイン、イーサリアム、またはライトコインに担保を設定し、USD、GUSD、またはUSDCを借りることができます。

そして、ローンを受け取るには2%の手数料を支払い、LTVに応じて4.5%から9.75%の利息を支払います。

仮想通貨を担保にしたローンは、税金面でもメリットがあります。

売却して現金を得る代わりに、仮想通貨を担保にして資金を借りることは、キャピタルゲインを報告する必要がないことを意味します。

これにより、売買益による税金を節約できるのです。

さらに、利子は税控除の対象となる可能性があります。

税金の請求額がさらに削減される可能性があるのです。

注意点としては、レンディング会社全般に言えることですが、預けている仮想通貨の価値が下がると、担保(暗号資産)を失うリスクがあるということ。

例えば、預けたときは1BTCが500万円だったのに、1BTCが250万円に暴落し半分になった場合、ローン残高をサポートするために十分な担保を保てていないことになります。

ローンを組む場合、少なくとも50%のローントゥバリュー(LTV)比率で市場の暴落に関わらず、担保率を保っておく必要があります。

3.トレーディング機能

BlockFiでは利息口座の資金を使ってトレードすることが可能です。

資金のロックなどがない為、利息口座を使って、いつでもトレードができます。

取引量の制限はありますが、トレードの手数料は無料で設定されています。

また、取引を自動化して毎日、毎週、または毎月繰り返すこともできます。

やり方次第では便利な機能で、この自動トレード機能は他のレンディングサービス会社にはない機能です。

また、他のレンディング会社もトレード機能を用意していますが、トレード手数料無料とはいえ、販売所扱いなので市場でトレードするよりも割高な金額で決済されます。

私も何度か決済価格を見たことがあるのですが、かなり割高でしたので余程の事がない限り、BlockFiでのトレード機能は使用しないことをおすすめします。

4.リワードクレジットカード

仮想通貨を使用したクレジットカードは、競合のCrypto.comやNexoでも始めており、今では一般的なサービスです。

この今では一般的な仮想通貨を使ったクレジットカードサービスを業界で初めにサービスとして始めたのはBlockFiなのです。

BlockFiのクレジットカードで何か購入するごとにビットコインで1.5%の収益を得るVisaクレジットカードを提供しています。

なお、申し込みはクレジットの承認が必要で、所定の手続きを取る必要があります。

BlockFiサービス料金の概要

仮想通貨担保ローンを使用した場合、手数料と利息を支払うことになりますが、BlockFiは、BlockFi上での取引に取引手数料を請求しません。

仮想通貨の出金手数料

アカウントの利息口座から資金を引き出すには、月に1回までは無料です。

Nexoも同じサービスをしていますが、この月に1回まで無料は良心的なサービスだと思います。

他レンディングサービス会社では初回から20ドルや30ドルの出金手数料を取る場合が多いです。

なお、2回目以上の場合、仮想通貨毎に引き出しごとに下記手数料を支払います。

暗号通貨 BlockFi出金手数料
月1回までの出金 無料
ビットコイン 0.00075 BTC
イーサリアム 0.02 ETH
リンク 0.10リンク
ライトコイン 0.0025LTC
ステーブルコイン $ 10.00 USD
PAXゴールド 0.015 PAXG

出金手数料についての詳細はBlockFiの下記ページを参照ください。

https://blockfi.com/fees/

なお、BlockFiでの出金については1点注意事項があります。

BlockFiの出金対応が業界でも最も遅いのです。2,3日掛かります。

以前は出金毎にeKYCが必要でした。

出金の度にパスポートなどの身分証明とセルフィーが必要だったのです。これは非常に面倒でした。

なお、出金毎のKYCは現在は不要になっています。

しかし、それでも、いまだに出金に数日かかっています。

出しづらいのでセキュリティがしっかりしているとも考えられます。

出金のスピードが遅いことを悪いと考えるかは人それぞれだと思いますが、BlockFiに置いてある資金が早急に必要になっても出金までに数日かかることは把握しておくべきでしょう。

即出金しなければならないような資金はBlockFiで運用せず、余裕資金で運用することをおすすめします。

ローンの金利と手数料

Loan to Value 金利 料金
50% 9.75% 2%
35% 7.9% 2%
20% 4.5% 2%

ローンサービスの金利と手数料は下記に記載されています。

https://blockfi.com/rates/

BlockFiのセキュリティ

BlockFiのカストディサービスは、メインはGeminiで、BitGoとCoinbaseなどのサードパーティのサービスも利用しています。

Geminiによると、BlockFiのユーザ資金の95%はコールドウォレットで、5%はホットウォレットにて管理されているとのことです。

95%もコールドウォレットで管理していることが、出金が数日かかる理由なのかもしれません。

これが本当ならば、セキュリティレベルは非常に高いと思います。

出金に時間がかかるのも致し方ないと言えます。セキュリティに重きを置いているBlockFiの方針なのでしょう。

なお、保険については、詳しい記載は見当たりませんでした。

BlockFiは、米国を拠点とする数少ないレンディング会社の一つであり、米国の連邦および各州の規制に従っています。

しかし、銀行や証券口座ではないため、FDIC保険やSPIC保険は適用されません。

よって、ハッキングされた場合、預けた資金が戻ってこない可能性があります。

どのレンディングサービス会社にも言えますが、損害が発生した場合預けた資産が返ってこないリスクはあるのです。

非常に大事なことなので2回書かせていただきました。

このリスクはBlockFiのみならず、レンディングサービスを利用するうえで認識しておくべきでしょう。

なお、個人ベースでのセキュリティ対策として2FAが設定可能です。2FAは必ず設定するようにしましょう。

またAllow listingという機能で、引き出しを禁止したり、特定のアドレスに制限したりできるセルフサービスのセキュリティ機能もあります。

BlockFiでは個人で出来るセキュリティ対策も万全に用意されています。

BlockFiのモバイルアプリ


BlockFiではiOSAndroidのモバイルアプリが用意されています。

厳しめに言わせてもらうと、これが業界トップのモバイルアプリかと思うと少し残念な感じのアプリではあります。

ただし、ちょっと動作が遅いと感じるくらいで、シンプルなモバイルアプリで可も不可もないです。

預けた資金や毎日払い出される利息を確認するだけなら申し分ないアプリだと思います。

BlockFiレビュー:長所と短所

最後にBlockFiの長所と短所をまとめておきます。

長所 短所
業界トップレベルの会社で信頼性あり 対応コインが少ない
大型の資金調達を実施しており、投資家も世界トップレベルのため、財務力あり 出金に数日かかる
金利は他の会社と比べるとやや低い
預かり資産95%がコールドウォレットのため、セキュリティレベルが高い

BlockFiは業界トップで且つアメリカで厳しく規制されていることもあり、信頼性が他のレンディング会社よりも高い点が一番のメリットだと思います。

ただし、対応しているコインの数が少いです。また、APYも低いです。

大手なので仕方ない部分ではありますが、APYに関しては、他の新興のYouhodlerやCoinloan等のレンディング会社と比較すると劣ります。

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BlockFiをおすすめできるユーザ

BlockFiは、大きな会社のためニュースなどでも目にすることが多いです。

日本人がツイッターやブログなどでレビューしていることも多いので情報も多いのも大手だからこそできる良い点だと思います。

またアメリカで株式上場を目指している為、大きなVCがBlockFiに投資している事実もあります。

レンディング会社として、仮想通貨業界で今後も一番期待されている会社です。

BlockFiが株式上場できないなら、他のレンディングサービス会社も難しいと言わざるを得ません。

トップ企業のため、初めてレンディングサービスを使用する投資家初心者にもおすすめできる会社と言えるのではないでしょうか。

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